

住宅展示場やモデルハウスを見学していると、「こんな家に住んでみたい」という夢がふくらみ、ついつい「多少無理をしてでも」などと考えてしまいがちなもの。しかしまず冷静に、「住宅ローンは多額の借金である」ということをふまえておかなくてはなりません。また、「借り入れ可能額」ではなく、「返済可能額」、つまり借りられるか、ではなく、本当に最後まで返せるか、ということが重要になります。とくに現在は、将来の増収の保証がないどころか、場合によっては減収という事態も十分に考えられる時代です。より安全で有益と思われるプラン選択することが大切です。
住宅ローンを借りるにあたっては、考えておかなければならないリスクがあります。可能な限り、リスクを回避するプランを選択することが、「後悔しないローンを借りること」につながります。そのためには、住宅ローンを十分研究し、同時に自分自身の生活設計を、しっかり確認しておくことが重要です。お子様の教育費、車の買い換え、住宅のメンテナンスなど、将来必要と考えられるあらゆる出費を、あらかじめチェックしておきましょう。
全期間固定金利型でないローンプランを選択した場合、リセット(金利の見直し)時に金利が上昇していれば、月々の返済額もアップすることになります。予想外に返済額が大きくなれば、生活を圧迫するどころか、支払いを続けられなくなる可能性もあります。
ことに現在は、かつてないような低金利が長く続いている時代。ということは、将来において金利が上昇することは、まず間違いないと考えていたほうがいいでしょう。目先の低金利にとらわれず、しっかり将来の金利上昇リスクを考えたうえでプランを選択することが大切です。
また、固定金利プランであっても、一定期間は優遇金利で低く設定されている場合も注意が必要です。優遇期間が終了したとき、どれぐらい返済額が増えてしまうのか、よく確認しておきましょう。
これは変動金利タイプで起こりうる現象で、金利が大きく上昇した結果、毎月の支払い額の範囲では利息分の返済にも不足するという状態になることです。滞りなく返済を続けているにもかかわらず、元金が一切減らないどころか、未払い利息という名の元金が加わり、ローン残高が増えてしまうという、恐ろしい状況となります。
固定金利タイプを選択した場合は、途中で金利が下がっても、その恩恵を受けることはできません。また、借りるタイミングやローン商品によっては、ほかのプランを選択した場合に比べて返済総額がかなり大きくなる可能性があります。
住宅ローンには多種多様なプランがあり、商品がその人のライフプランに適合しているのか、いないのかは、厳密に検討しておく必要があります。もし適合しなかった場合は、その人の一生を狂わせる危険性もあるからです。多くの人が、ハウスメーカーや不動産業者から勧めらるがままのプランを選択しているというのが現状です。しかし、これだけ商品が多様化しているいまは、「本当にこのローンで大丈夫?」という目を養っておくことが大切です。
そして、返済中の住宅ローンに不利益を感じたり、返済額の上昇による生活への圧迫など、後悔するようなことが生じたら、借換えを検討してみましょう。住宅ローンは非常に多くの種類の商品が提供されていますから、現状の負担が軽減されるプランが見つかるかも知れません。